どこから出ようが俺の勝手だろ!-ヘインズの熊の話-

熊と視線が合致、「お前は誰~?」といわれているよう(トリミングなし)


7月1日のEagle's Nest (鷹の巣) の続編。

雨のチルクート川で白頭鷲を撮影しながら、熊の登場を待つ。この時期、一帯には鮭が遡上してくる。その鮭を狙って熊が川に顔を出す。それをひたすら待つのだ。リサーチによると朝方と夕方が食事時らしい。

グーグルアースでチェックすると分かり易いが、川を挟んで西側に道路があり、自分は道路沿いに車を止め、カメラを構えた。自分の中では、これから起こるロケーションを『熊は対岸から現れるので、その様子を川向こうに捕らえる・・・』と決め込んでいた。

ポケットの中には、昼過ぎに購入したベアスプレーが入っている。


ひたすら川向こうの茂みに注視しながら待つ。どれくらい時間がたっただろうか。

その時、右側に気配がした。見てみると、20mほど先に道路を横切る黒い物体を発見。意表を突いて、熊は道路側から現れたのだ。そう言えばそうだ、自分が勝手に決めていただけで、「どこから出ようが熊の勝手」なのだ。

(この一帯の熊は、一応管理されているようで、人間にも慣れている。なにより目の前に豊富な餌があるのだから、僕らがちょっかいを出さなければ、彼らも危害を加えることはない・・・と判断した。)

その後、自由気ままに川遊びをして、遊び疲れると鮭を捕まえて夕食の時間になった。両手で捕まえて鮭を食べるさまは、まるで中に人間が入った着ぐるみのようだ。暫くするともう一頭現れて、仲良く下流へと歩いていった。もう薄暗くて、自分のカメラで追いかけることはできなかった。

午後2時過ぎから、やく4時間ほど。この間ポンチョで機材は覆っていたが、安いポンチョだったので、内側は湿気でビッショリ。外側と内側の区別はもうなくなっていた。

パラグライダーの撮影では、雨が降れば出番はない。ところが動物の写真に初挑戦してみて、改めて防塵防滴の必要性を痛切に感じた。それまで必要に応じてレンズは揃えたが、カメラ本体には全く興味を持っていなかった。自分の中で理想のカメラ像ができあがる切っ掛けになった一日だった。

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