カリブー観察3日目 -これも現実-


カリブーの観察を初めて3日目。
ユーコン準州とノースウエスト準州を隔てる山並みが、一番低くなっている場所を道路がつらぬいている。人間にとって道路を造りやすい場所は、カリブーにとっても山脈を抜ける絶好のコースでもある。そして、カリブーを狙ってグリズリーベアーもやってくる。人間にとっても、動物にとっても、大切な場所だ。

この場所は相対的に低いだけで、高台で広く見渡せる絶好の観察ポイントでもある。崖の上から覗いてみると、数羽のカラスが黒い塊に群がっている。双眼鏡で覗いてみると、それはカリブーの死骸だった。前日、道路脇を歩いていたグリズリーが、カリブーの寝込みを襲ったのだろう。周囲の血痕が壮絶な光景を連想させる。

暫く見ていると、小さなカリブーがやって来た。周囲を数周歩き回ると、カラスに脅かされて草原に消えていった。もしかしたら、身内だったのだろうか。

http://www.panoramio.com/photo/14395556

数時間後、道路脇に数台の車が止っていた。その横にはカリブーの頭が・・・。地元グーチン族のハンターがカリブーを仕留めたのだ。この後、彼らはさらに3頭を仕留めた。数万年も前から、この関係は続いてきた。そして、これからも続いていく。

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