至高のアークティックドライブ -デンプスターハイウエイ-
車を止めると、空にはオーロラが広がる。こんな夢のようなドライブを満喫してきた。
今回の旅はキヤンプを想定していたので、カメラのバッテリーは11本用意した。一応走行中に充電できるようにと、インバーターも持参した。ところが、問題が発生。車のアクセサリーソケット経由で充電するのだが、日本車とアメ車は微妙にソケットの形状が異なり、最悪ソケット内に部品の一部を残して使用できなくなってしまう。詳細はエレメントの付き合い方で紹介しているので、参照して欲しい。
それを知っていたにも関わらず、最悪が起こってしまった。さらに、思いの外バッテリーの消費量が激しく、4日目にして残り4本になってしまった。ライブビュー、夜間のオーロラ撮影と、過度な使用がたたったのか?
到着後一気に南下、国境近くで車中泊(①)。2日目はアラスカに入り、ヘインズでハクトウワシとグリズリーに面会。その夜も近所の空き地で車中泊(②)。(この夜の出来事は10日に紹介した通り)
3日目-前日と同じ場所で夕方まで撮影。その後、北上しFOX湖付近でオーロラ撮影に備えたが、遂に現れず、30kmほど北上して仮眠(③)。
4日目- ひたすらトゥームストーンまでロングドライブ。ここでE-3のバッテリーを交換して、残りが少ないことに気が付く。このまま北上すれば、最後までバッテリーは持たないことは明らか。そこで引き返しホテルに宿泊して、充電することを決意。150km走って23:30に到着(④)。しかし、一本の充電に2時間必要なので、全ての充電を終えるには1泊では足りない。仕方なく2泊することになった。
5日目-ドーソンシティ周辺、シルバートレイルを散策(⑤)。
6日目-充電を終え、美味しい手作りサンドイッチを購入して再び北上。トゥームストーン周辺で山に登って、クタクタになってイーグルプレインズに到着、ガソリンスタンドの営業が終っているので朝まで待つことに。凄いオーロラが出現、その後朝まで仮眠。(⑥)。(上の写真はこの時に撮影)
7日目-移動するカリブーを追って、ノースウエスト準州との州境に到着。一日中、双眼鏡でカリブーを探し回る。夜は、アークティックサークルに戻ってオーロラ撮影の後、そのままダウン(⑦)。
8日目-再び州境に戻り、カリブーを待つ。夕方、数百匹の大集団が迫ってくるのを発見。ドキドキしながら見守る。地元のインディアンに誘われ、州境を越え一緒にキヤンプ(⑧)。霧が発生し、オーロラは確認できず。
9日目-5時起床。彼らと共にカリブーのハンティングに向かう。明け方の空に、オーロラが輝く。ガソリンの警告灯が点灯したので、110km走ってイーグルプレインズに戻り給油後、シャワーを浴びてとんぼ返り。結局3日間を費やしたが、直ぐ近くでカリブーの撮影ができず、後ろ髪を引かれながら南下開始。この日はオーロラ活動が活発になる、期間中たった一日の特別の日。しかし天気は雨。目的時間を1時に定め、雲の切れている南方にがむしゃらに向かう。今までにない素晴らしいオーロラを鑑賞し、そのまま就寝(⑨)。
10日目-翌朝7時のフライトで帰国するために、600kmを走ってホワイトホースへ。着後、最後のオーロラ撮影を済ませ、市内の公園で車中泊(⑩)。
トータル4000kmのドライブ。ご覧の通り、車は泥だらけ。後部は3mmほどの厚さで、まるで泥パックをしているよう。
ホワイトホースの町中で、荷造りをしていたら「どこから来たんだ?」と声を掛けられ「日本」と答える。相手はキョトンとして「どうやって、車で来たんだ?」と。実は「どこを走ってきたんだ」という意味だったようだ。
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