カヌーをしながら動物撮影 -ユーコン川-
ユーコン川をカヌーで下る。短い行程ならば3時間程度のコースもある。激流ではないので、のんびり景色を楽しみながら、決してシャカリキで漕いではならない。
変わり行く風景も楽しみなのだが、これがまた劇的に変化することは希。僕の場合は、野生動物との遭遇が楽しみだ。しかし、キャンプをしながら長期の川下りともなれば、熊やカリブーとの遭遇もあるだろうが、3時間のショートコースでは野生の鳥が唯一のお友達だ。
この日、まず最初にお目に掛かったのは、絶滅危惧種にも指定されているゴールデンイーグル、通称イヌワシ(多分)。遠くで発見して、刺激しないよう静かに漕いで接近。先方は威風堂々、こちらの様子は眼中にないようだ。
次に遭遇したのはハクトウワシ。アメリカの国鳥で、紋章などにもデザインされている有名な鳥。米国本土では手厚く保護されているので、現在は絶滅危惧種から解除されているようだ。頭の部分が白いので、遠くからでも比較的発見しやすい。被写体としてもメリハリが効いて、見栄えが良い。何よりも格好良い。
余談だが、映画「プライベートライアン」やTVドラマ「バンド・オブ・ブラザース」に登場する米101空挺師団の師団章も、この"ハクトウワシ"をデザインしている。さらに余談だが、第二次世界大戦の勝敗を分けたノルマンディー上陸作戦前夜、82空挺師団と共にフランスにパラシュート降下して、上陸部隊を敵陣から援護している。
カヌーの上で、自由気ままに飛ぶ鳥を狙うのは難しい。ついつい夢中になって自由に体を動かしてしまい、バランスを崩してふと我に返る。自分は落ちても損害はないが、カメラが落ちたら一大事。この絵がッジャスピンでしっかり撮影できるよう、次回は鳥狙いでチャレンジしたい・・・いつも後悔と失敗の連続だ。
できるならもっと遠くへ、ドーソンまで約780km、約18日間のカヌー旅がしてみたい。その時はカメラノバッテリー、どうする?
ところで、この時、あまり近づき過ぎて、ハクトウワシ君に怒られてしまいました。
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