この瞬間のために来たんだ!-感動の一夜-
ブリザードが去った後、頭の中は帰路の予定でいっぱい。なんといっても雪の中を、この車で15ookm走らなくてはならない。そして帰国の日も迫っている。
天気予報をチェックしながら、頭の中にルートを思い浮かべていく。缶詰状態の二日間、このことばかりを考えていた。
だから、完全に頭の中からオーロラは消えている。
午後、遅くなって、綺麗な月も現れた。太陽風の速度は遅く、オーロラの出現は余り期待できないが、なぜか胸騒ぎが収まらず寝付けない。何度も窓から夜空を見上げ、寝袋にくるまる。
日が変わった1時過ぎ、一筋のかすかな光を発見。
「来るぞ!」
急いで準備を整えて、いつもの半分しか重ね着をできないまま寒空に飛び出した。
それから約2時間、寒さというか、痛さに耐えながらのオーロラ撮影が始まった。
今回は、E-3にZUIKO DIGITALED 14-35mm F2.0 SWDの組み合わせを多用している。ISO200、10秒、F2.0と、今までとはひと味違う表現ができる。
月夜と町灯という、オーロラ撮影には適さない条件の中でも、このレンズは苦にならない。
オーロラベルトの内側に来ているので、出方もいつもと違う。北北西から南南東へ延びている。はじめは穏やかだった光も、頭上に来るとひらひらと揺らめきだした。
もうカメラの画角では収まりきらない。
撮影を中断して、夜空を見上げる。「そうだ、このためにここまで来たんだ!」
オーロラパワー充電、寝ずに運転できるパワーが体全体から沸き上がってくるのを感じた。
コメント
やりましたね、カリブー、オーロラと目的がある程度達成できれば、良しとしなければいけないのではないでしょうか?
しかし、本当に車は気をつけてくださいね~、デンプスターコーナーのクロンダイクリバーロッジに着くまでは安心できないでしょうが、、、、、
ホワイトホースでお待ちしてます。
しかし、ISO200で10秒はなかなかすごいですね。
明日の午前中にはアイスロードがオープンになるようなので、ぎりぎり帰国便には間に合いそうです。
後は安全に帰ることだけを肝に銘じ、焦らず騒がず、ゆっくりとドライブします。
それにしても、いろいろ貴重な経験をしています!