2009/12/30

晴天を求めてイヌビックにきてしまいました・・・


イーグルプレインズで足止めを食ったあと、一向に回復しない夜空に業を煮やし、一路北へ。370kmほど走りお隣ノースウエスト準州のイヌビックに来ています。

今朝方はアイスロードの上で、念願のオーロラ撮影(満月まであと3日、-30℃での撮影です)もでき、大満足。写真は帰国してからのお楽しみに!
仮眠の後、昼過ぎから町中見学です。ところが太陽の光は瞬間だけ、11時過ぎから明るくなりますが太陽が顔を出すことはありません。一瞬明るさを感じた気がしますが、そのまま夕日に向かいます・・・。
この土地で生活するには、信念が必要です。

アイスロードとは、マッケンジー川が凍結して陸路のないTuktoyaktuk(ツクトヤクツク)までの194kmが冬季だけ開通します。凍った川の上を、ゆっくりと車が走っています。どんな場所なのか、グーグルアースでチェックしてみてください!

今晩、再びオーロラ撮影をした後、最北の地までアイスロードを北上しTuktoyaktukまで移動予定。ここまで来たら、北極の入り口ボーフォート海を見ずに帰るわけにはいきません。

これが、今年最後の更新になるでしょう。皆さん、良い年をお迎えください。

2009/12/27

カリブーに遭遇 -今日は吹雪で足止-


ユーコンに来てから一週間。到着と同時に寒くなり、氷点下30℃の世界をいきなり体験しました。さすがに車中泊はハードで、車の中の生活水はカチカチ、ナイロン製品もバリバリです。

現在は北上して、北極圏まであと数十キロのイーグルプレインズ唯一のロッジに滞在中(車中泊は命がけです!)。宿泊客は一人だけ、昨晩はスタッフとささやかなクリスマスのディナーを楽しみました。

翌日は吹雪で道路は通行止め、こんな環境では外出もままなりません。

余りに寒いので撮影も停滞気味、そんな中、昨日は季節移動で南下したカリブーの集団を見つけることができました。

この群れは、ホーキュパイン・カリブーといい、アラスカとユーコン準州、ノースウエスト準州の一帯を季節移動しているカリブーの群れで、2001年の調査では123,000頭が生息しているとされています。数十から数百、数千、時には数万の群れを作り、雪の下の苔類を食べながら移動します。今回の群れは400~500ほどでしょうか、この旅の目的のひとつだったのでかなり興奮しました。

たびたび登場するデンプスターハイウエイに朝10時に入り(日照時間は一日4.5時間弱なので、まだ真っ暗)、途中で車から降り勘を頼りに雪原を歩いて彼らの群れに遭遇。

ところが、氷点下の雪の中、思うように撮影ができません。霧の中なので日照もなく、三脚は固定できず、カリブーはどんどん遠のいていく。夢中で数十枚撮影できましたが、後で画像をチェックして、がっかりしているところです。

今回のもう一つの目的、オーロラ撮影も同じように苦戦中。オーロラベルトの真下にあるこの場所で、頭上に現れるオーロラを撮影するつもりなのですが、連夜の曇天。明日にはこの嵐も通過する予報なので、一縷の望みを託しています。

2009/12/20

YUKONへ-2009年12月20日-


今日、12月20日から来年1月8日までユーコンに行ってきます。

この間、通信環境が整っていませんので、基本的にブログはお休みさせて頂きます。


2009年お世話になった皆様、新年も良い年でありますように!

少し早めですが、


Merry Christmas & Happy New Year!!!


2009/12/19

蒸気船に乗ってユーコン川を漂う -ドーソンシティ-


ユーコン準州、ユーコン川沿いに開けたドーソンシティ。1887年にこの地を訪れたカナダ人地理学者ジョージ・マーサー・ドーソン氏に因み、1897年1月にドーソンと命名された。それまでは先住民が狩りや漁業で仮に使用した宿営地だった。

静かな北の町に金鉱が発見され、ゴールドラッシュが始まると人口が急増、1998年ユーコン準州誕生時には州都ドーソンの人口は40,000人に達した。しかし、ゴールドラッシュの終演と共に人口は減少、2001年の国勢調査では僅か1,251人となった。

1955年に開通したクローンダイク・ハイウェイで、ホワイトホースから約536km。それまでの交通手段は、こんな蒸気船が往来していた。

冬期、ユーコン川は凍結し、人々はその上を往来する。完全に凍りきらない一ヶ月間だけは、川向こうの住人は完全に孤立してしまうそうだ。

今回はそんな冬のドーソンも訪れようと思う。

現在は観光用に蒸気船は運航されている。

2009/12/18

湖面に映るオーロラ -ノースウエスト準州-


湖に映るオーロラは、ノースウエスト準州のホワイトフィッシュ湖で撮影。ISO400で25秒、F3.5、8mm(35mm換算16mm)を使用。

明後日から撮影に入る冬のユーコンでは、湖面は凍り付いているので真っ白な中のオーロラ撮影になる。

特に1月1日が満月なので、今までと違うオーロラ撮影ができそうなのが楽しみだ!

2009/12/17

My First Glasses -初めてのメガネ-


生まれて初めて、メガネを作った。特にここ数ヶ月、手元の文字がぼけてしまう。一週間前、極端な肩こりで遂にめがね屋へ。そこで勢いに任せて作ったのがこのメガネ。

どうせ家の中でしか使わないのならばと、思い切り派手な赤いフレームを選んだ。

2009/12/16

雪の荒野へ!-着々と準備進行中-


今月20日のユーコン行を前に、着々と準備を進めている。

カメラや予備バッテリー、記録用メディアは撮影の必需品。防寒対策は自分自身だけでなく、カメラに対しても不可欠だ。カイロやカメラ用の防寒カバーなども揃った。

今回もレンタカーを借りて、ひたすら走って撮りまくるつもり。カメラのバッテリーは、車のアクセサリー電源からと、ソーラーパネル充電の2通りを予定。いろいろなロケーションを想定して、準備が進む。

できるだけ雪原に入って、冬のユーコンの景色や動物を追いかけたい。

ワクワク楽しい時間だ。

2009/12/15

オリンパスE-3とE-620をE-P1で撮った!


ダラダラ長いタイトルになった。我が家にE-620がやって来た。
この機種は、相次ぐ新製品の登場で息切れ、導入を見送るどころか、手にとってじっくり眺めることさえも避けてきた。
改めて触ってみると、フリーアングルモニラターも薄くて画面も大きい、操作ボタンが控えめに光っていたりと小技も効いている。

最近、E-P1を持ち歩くに付け、今まで苦にならなかったE-3の大きさが気になるようになってきた。ヤッパリ大きい?重い?・・・そんな気持ちも芽生えてきたこの頃。

そこに来て、E-620

確かにこのサイズ、持ち歩くにも苦にならないし、同じ画質(機能的にはE-620の方が上?)ならば、充分に有りだ。

もし、E-620のサイズにE-3が持つアドバンテージを詰め込めたらば、理想的なカメラになることは間違いない。

なんて考えつつも、E-3に付いたキズを愛おしむようになでている自分がいる。

なんて新鮮なことよ! !!!!!!!

2009/12/14

太古の森で-オリンピックナショナルパーク-


シアトルの西に広がるオリンピックナショナルパーク。

太平洋から流れ込んだ湿った空気が、西海岸一体に雨を降らせ、地衣類に覆われた森が出来上がる。この中を歩くと、いろいろな想像が膨らんでいく。

この森の風景は、何万年も変らないで存在しているのだろう。

変ってしまうものと変らないもの・・・気象変動で自然環境が年々変ってしまう近年、変らないための取り組みが必要。

変らないことを続けることの方が、大きなパワーがいる。

2009/12/13

ひとりイメージ写真-ハートランド朝霧で-


あんまり富士山が美しかったので、こんな写真を撮ってみました。

マニュアルフォーカス、12秒のセルフタイマー、足元の芝生にピントを合わせて12秒目にそこに到達するように歩く。

昨年のユーコンでも、何度かこの方法で撮影しています。

ひとりで行動することが多く、どうしても人物が欲しい時に使う手です。

2009/12/12

隠れ家からの風景-朝霧高原牧場ハートランド朝霧-


今日は朝霧高原へ。終日、富士山が顔を出した良い日だった。

写真は、朝霧高原牧場・ハートランド朝霧からの富士山。ここは2001年からのお付き合いだけど、今は大ブレークしてしまい休日は結構な人で賑わっている。

満月の夜、この牧草地にテントを張って夜空を見上げる。富士山が薄明かりのなかに浮かび上がる。これを黒富士と言うのだそうだ。

奇想天外、あなたの常識を覆す場所・・・是非、訪ねてみて下さい。

新しい出会いがあるでしょう!!!

2009/12/11

影 -アルゴイ地方の小さな村シュヴァンガウ-


南ドイツの小さな村シュヴァンガウは、「白鳥の高原」の意味だ。

人口4000人に満たない静かな田舎町、爽やかな草原にいくつもの湖、そしてここからアルプスの山並みが始まる。この村の目玉は、郊外の岩山の中腹に建つ「ノイシュヴァンシュタイン城」。

南東に聳えるテーゲルベルグ山(1730m)の山頂付近にあるテイクオフからパラグライダーで飛び立った。
眼前に大パノラマが広がる。

足元に目をやると、牧草地を自分の影が移動していく。

2009/12/10

冬のユーコンへ-準備開始!-


20日の出発を前に、書き仕事も見通しが付いてきた。ボチボチ、冬の撮影行の準備を始めようと思う。今回は、オーロラが主なターゲットだが、日中は雪山に入って冬の動物や風景を狙いたいと考えている。

低い山からパラグライダーで飛んだらどんな景色か・・・とも思うのだが、寒いだろうなぁ~。山スキーとスピードパラグライダーというのも面白そうだ。

撮影機材を一通り準備をして、余裕があれば荷物に加えよう。

2009/12/09

僕が一番見ているもの-それは、キーボード-


一日の中で一番見ているもの、それがこいつ。僕が使っているのは、マイクロソフトのキーボード、ブルーのバックライトが気に入って使い続けている。

打ち込みの達人ではないので、ブラインドタッチで入力するとタイプミスだらけ。キーボードを見ながら入力しても頻繁にタイプミスがあるのだから、何も言い訳はできない。

20日のユーコン行を前に、最後の追い込みの真っ最中。おまけに年末進行でスケジュールはかなりタイトだ。と言うわけで、今日は簡単に終わらせてもらいます!

2009/12/08

クルアニ氷河の向こう側-YUKON-


ストックを見直していて発見した一枚の写真。

カナダユーコン準州からクルアニ氷河をひとっ飛び。飛行機は大きく弧を描きながら、ローガンを見上げる氷河に飛行機は着陸した。

その直前山塊の隙間から、太平洋が顔を出した。この辺りはユーコン準州(カナダ)とアラスカ州(アメリカ)の交差点、海岸線までは約100kmほど。

決して徒歩では行けない距離だが、直ぐそこに見える。

2009/12/07

オーロラをアート -キヤノン ピクチャースタイル-


以前、使用していたEOS 30D には「ピクチャースタイル」という機能があり、パソコン経由で「エメラルド」「紅葉」「ノスタルジア」「クリア」などのモードを数種類(確か1つだったかな???)カメラに保存できた。

この写真は、その中で「トワイライト」をダウンロードして撮影したオーロラ、青が赤みを帯びるので不思議な雰囲気の写真が出来上がる。結構気に入って、多用した覚えがある。

E-30以降オリンパスは「アートフィルター」機能を搭載しているが、よくよく考えてみるとキヤノンの「ピクチャースタイル」はチョットだけ先行していたのかも知れません。

この冬は、ポップアートなどでオーロラを撮影しても面白いかもしれない。

2009/12/05

夏のオーロラ -ノースウエスト準州-


数年前の8月24日に撮影した夏のオーロラ。撮影した場所は、ノースウエスト準州グレートスレープ湖の東端から更に東に200km離れたホワイトフィッシュ湖畔。オーロラベルトのやや北側なので、オーロラは南東から南西に現れる。写真は東南東を写している。

湖面に映るオーロラを映し出せると思ったが・・・。久しぶりに、過去の写真を見直して見れば、「こうすれば・・・」「ああすれば・・・」と後悔ばかり。

同じチャンスが二度とないことも、オーロラ撮影に引き込まれる理由だ。
CANONで撮影した数少ない写真。

2009/12/04

オーロラ ブレイクアップ -ノースウエスト準州-


オリンパス第2章、2号機のE-510ED 8mm F3.5 Fisheyeで撮影したオーロラ。

頭上いっぱい、荒れ狂うように現れたブレークアップ(オーロラ爆発)だが、オーロラ撮影の経験が未熟で、満足行くショットを得られないままその時は過ぎてしまった。
この写真も納得にはほど遠く、ISO200、60"の設定は的確ではなかった。

全てが終わった後、ひとり言葉にできない興奮で高揚していたことを覚えている。

ところが見たことの感動は覚えていても、初めて見たブレークアップの詳細な動きの記憶が薄い。その後に見たオーロラは、全て鮮明に記憶しているのに・・・だ。

この時は慌てていたのが全ての原因。
失敗の積み重ねが、身となり、余裕が生まれる。経験とはこういうものなのだろう。

2009/12/03

2009年のベストブロダクツ-アークテリクス アトム MX ジャケット-

2009年は、アウトドアブランドが街に溢れた年だった。僕の世代的には特別なことではないので、「何を今更」というのが正直な気持ち。

山を歩いていても、ファッショナブルな女性が増えたと思う。それはそれで大歓迎、何事も間口が広いことは歓迎されるべきだ。

カナダ好きな僕にとって、カナダブランドのアークテリクスは特別な存在だ。 そしてパラグライダーの世界に生きる端くれとして、始祖鳥のロゴマークは「飛ぶことを夢みた」同類項として心通じるものがある。更にアークティックサークル(北極圏)を連想させることも、心が躍る。

彼らがモノ創りに対してオタクであること、一切の妥協をしないこと。そしてマーケットに媚びないことは、一番の心惹かれる所以だ。

僕が選んだ2009年のベストブロダクト。それがアトム MX ジャケットだ。

中間着としてアトムシリーズは、アウターとしても使えるAtom LT Hoody(Mサイズ:375g)、最も標準的な中間着としてAtom LT Jacket(Mサイズ:326g)、そして最もオタク度が現れているAtom MX Jacket(Mサイズ:276g)の3モデルがある。

リップストップにウレタンコートした表面素材(ルミナリア)と、軽量で保温性の高いポリエステル短繊維(コアロフト、60 g/㎡)をインシュレート。サイドパネルは、重ね着を考慮してポーラテックパワーストレッチを使い撥水加工をした。

普通のメーカーならばHoodyとJacketの差は、文字通りフードの有無で終わらせる。ところが、アークが作ると、似て非なるものが出来上がる。アウターとしての想定もあるHoodyは腰回りの作り込みが緻密、方やアウターと中間着の性格を持つJacketは腰回りが重ね着しやすいようしなやかな作り込みがされている。

中間着としての価値を重視したMXは、サイドパネルから上腕全部(一枚の型紙で肘部分に合わせがないのは芸術的、素材の無駄が多いので普通は考えられない!)をポーラテックで作り込み、腰から下にはコアロフトが入っていないので重ね着した時の違和感がなく腰回りもスッキリしている。

パラグライダーでも重ね着はバランスが崩れてしまうので禁物、これはかなり使える中間着といえる。

アトムMXジャケットは、昨今のアウトドアカジュアルブームで評価されることはないだろう。いや、絶対にない。見かけの流行に左右されない、本物とはそう言うものなのだ。

2009年のベストオタク賞、Atom MX Jacketで決まりだ。

ついつい長くなりました!

価格など詳細は、ARC'TERYX(アークテリクス)の日本正規代理店サンウエストへ!

2009/12/02

The impact-エックスアルプスが与えてくれたもの-


僕にとって2009年、最大のイベントは「レッドブルエックスアルプス2009」であることは間違いない。レースが始まるとあっと言う間の出来事だったが、事前準備を含めて約1ヶ月間、ヨーロッパに滞在した。

ヨーロッパの自然のなかで過ごした日々は有意義な時間だったが、それ以上に「エックスアルプス」は僕に大きなインパクトを与えてくれた。

どう書いても、それを伝えることはできないが、1999年にフリーとして独立して10年。自分を見つめ直す最高の機会になった。

エックスアルプスが与えてくれたもの・・・それを次の10年で表現していくつもりだ。

2009/12/01

2009年もアト一ヶ月になりました・・・


2009年も残こすところアト一ヶ月。総括はまだ早いが、いろいろなイベントがあった一年だった。

写真は5月に訪れた南ドイツ、ノイシュバンシュタイン城。この角度で撮影するためには、地上からでは不可能。近くの山から飛び立って、パラグライダーから撮影したもの。

普通の観光客は北側(写真の方向)からアクセスするが、丁度この時期、城の南側は改装中で足場が組まれネットで覆われている。別のカットではそんな写真があるのだが、パソコンでチェックしてガッカリした覚えがある。

次のチャンスでは、城にもっと接近して撮影にチャレンジしよう!

もちろん着陸場所は、近くの牧草地になってしまうだろうけど・・・