2008/08/29

行ってきます! -どんな出会いが待っているのか-

http://www.panoramio.com/photo/13597560

このブログをアップしたらユーコンに向けて出発です。帰国は9日なので、それまで更新はお休みさせて頂きます。電気がない、携帯電話の電波も届かない生活です。

心配は天気、長期予報はかなり悲観的、それでもそんな時だから見ることができる風景を楽しめれば良いかな。思考は、ポジティブに前向きに!

帰国したら防塵防滴のE-3、こいつでしか撮れない世界をご披露できれば・・・と思ってます!

http://www.panoramio.com/photo/13597562

これは昨年のホワイトフィッシュ湖畔でのひとこま。オーナーのトムが、オーロラを待つ間にと風よけと火を起こしてくれた。火を見つめながらワンちゃんと戯れると、東の空から幾筋かの光が伸びてきた。この後、キヤンプファイヤーから離れて、ひとりでツンドラの森に入った。頭上を覆うようにオーロラが現れ、激しく暴れ出す。地球が提供してくれる大スペクタルショー、それを独り占めしている喜び。

ユーコンで見ると北の方角に現れることになるが、ここは蛇行しているオーロラベルトの西側になるからだ。オーロラにも天気予報のようなものがある。太陽風の発生状況で、オーロラ発生の程度を知らせてくれる訳。今回の滞在期間中、9月6日の[アクティブ]を頂点に、前後1日しか良い予報がでていない。それでも曇っていたり、雨が降っていれば終わり、天気を見ながら最適な場所に移動(と言っても300kmくらい離れないとネ)だ・・・。

The Geophysical Institute Auroral Forecast  オーロラ予報、ぜひご覧下さい。

http://www.panoramio.com/photo/13597563

本を読むことで、夢が広がり、遠くに思いを馳せる。そんな本が少なくなった・・・と思うのは僕だけ?

ボチボチ出発の時刻、行って参ります!

2008/08/28

只今準備中!-まずヘインズで熊さんにご対面・・・の予定-


いよいよ明日の夜、出発です。基本的には、キヤンプ(限りなく野宿に近い)と車中泊の予定。撮影機材、テント、寝袋などのミニマムのキヤンプ用品、トレッキングの装備、パラグライダー、そして今年は既に10℃以下の日が続いているので防寒着も・・・パッキングすると、スゴイ量になります。パッキングしては解いて、必要度の低い物を省いていく。この繰り返しです。

バンクーバー到着は昼の12時、乗り継ぎ時間が4時間ほどあるので、この間を利用して市内にアウトドア用品の買い出しに出る予定。それで準備が完結です。

http://www.panoramio.com/photo/13566200

まず最初の目的地はヘインズ。夜通し走れば、翌日にはハクトウワシや熊さんに会えるでしょう。E-3がどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、それから300mm/F2.8はエアロバテックで激しく動く飛行機撮影で練習を積んだので、どれくらいハクトウワシの動きに食らい付けるか・・・ワクワクしてます。

http://www.panoramio.com/photo/13566198

前回の経験で熊の動きも予想ができるようになったので、今回は違うシーンを狙えたらともくろんでいる。

http://www.panoramio.com/photo/13566197

日が暮れ、熊さんたちも家路に。前回は薄暮の中でかなり苦戦した。こんなロケーションでもE-3ならどうだろう。これまた、楽しみ!!!

2008/08/27

空を飛んだ蜥蜴、東京襲来!-ARC'TERYX TOKYO GINZA オープン-

数少ないカナダブランド、中でもアウトドア関連ともなれば数えるほど。自転車ならばロッキーマウンテン、極北の必需品カナダグース、そしてアウトドア界に常に新風を吹き込むアークテリクスだ。

2004年の春だったと思う。行きつけのスポーツショップで見かた黒いジャケットを手に入れた。それがアークテリクスとの出会いだ。始祖鳥(学術名:アーキオプテルクス)のマーク、体に馴染む裁断、特にしっかりした素材には何度も転倒から体を守ってくれた。旅や仕事には欠かせないアイテムになった。いつかmonoシリーズで取り上げようと思っていたが、別の機会に。

今年、アークテリクスは創業以来作り続けてきたハーネスシリーズをフルチェンジ、得意のラミネート技術をさらに進化させ、ウエビングとパッドを一体形成した。この技術【WST】(Warp Strengt Technorogy)は、ウエビングの縦糸だけを幅広に配置して直接フォーム材でラミネートする製法。軽量でコンパクトなスゴイハーネスができあがった。

アークテリクスの魅力は、この革新的な製品開発にある。体に馴染む立体裁断、ファスナーの弱点を克服した止水ファスナー、ラミネートによるシームレス製法、ゴアテックスを進化させる探求心、そして良い物を創る妥協を許さない姿勢。その分、お値段もビックリなのだが。

そんなアークテリクスの直営店が8月30日、東京銀座にオープンする。26日はオープニングレセプションが行われた。社長の Tyler Jordan氏やデザイナーたちがカナダ本国から駆け付けた。
場所は東銀座の昭和通り沿い、松屋通りとの交差点、都営浅草線東銀座駅A7出口にある。

ARC'TERYX TOKYO GINZA

2008/08/26

やっぱ来た!-予想通りに OLYMPUS μ 1050SW 登場-

予想通りの展開。μ (ミュー:北米ではStylus) 1050SWが米国で発表された。国内発表は今日(26日)、或いは数日中に行われるのだろうか?
その兆候はあった。10日ほど前(確かな日付は定かではないが)からオリンパスのホームページ上で、μ850SWが「今まで発売した製品」に移動していた。自分の中では先週19日にμ1060/FE-370/FE-360の発表に合わせて、850SWの後継機も発表されるとばかり思っていた。

新型モデルが1050SWとなることも予想していた。答えは簡単、もともとオリンパスは画素数を基準に、順番にモデルを付けているようで、ひと桁目が○○5となった時はマイナーチェンジであることが多い。
今回の場合は1010万画素になることは想定内だったので10●0SWになることは明白。既存の1030と新型の1060の間には1040と1050しかない。1040とした場合、1030と余りに番号が近過ぎるので、1050と予想した訳だ。

しかし想定外のことも。先般発表されたμ1060は北米では未発表、代わり(?)にSW以外のμシリーズではなかった"折り曲げ式光学レンズユニット"を採用したμ1040を発表した。コンセプトは「ポケットに入るスリムでスタイリッシュなデザイン、操作はシンプルでやさしいコンデジ」と言ったところか。μ730のような存在になるのだろう。
元々、フイルム時代のμシリーズのコンセプトは「小型で軽量、ケースレス、そして魅力あるスタイリングデザイン」で、コンデジになっても基本デザインは踏襲してきた。ここに来て、CAMEDIA AZ-1から始まったカード型ボディの再登板、これもコンデジ時代の新しいμシリーズの形なのかも知れない。 (今回は別にもうひとつ、SP-560UZと570UZの中間モデルとなる565UZも発表している)

話は戻り、気になる1050SWのスペック。画素数は1010万画素、液晶は2.7型に、それ以外はレンズも含め基本的に850SWと同等。
注目の新機能は"tap control"、カメラの上面、背面、側面を叩くと、プレイバック、シャドーアジャストメント、フラッシュモードが起動するというもの。水中でグローブをはめた手でも操作できるようになっているとか。 こんなカメラ、他にあるだろうか?


写真で見る限り、中央のパネルがスライドしてカバーになるように見える。タフギア系の1030SWは塊感がある頼もしい根っからのアウトドア野郎、対するソフトギア系の1050SWは従来の"元気者""若々しさ"から方向転換、お洒落でクールな都会派アウトドアマンに変身した。

操作系は1030SWに準じているようだ。 それからE-410→E-420と同じように、拡大表示ボタンや再生表示など、再生時に使用するボタンの機能が分かり易いようブルーの転写プリントになっている。μ850SWの十八番だった「カラーユニバーサルデザイン」を正しく受け継いでいる。(7月8日の「カラーユニバーサルデザイン」参照) カラーは850SWの溌剌(はつらつ)としたイメージから一転、シックなブラック/シルバー/シャンパンゴールド/ブルーの4色展開。サイズは93.6×60.9×21.3から93×62×19.3(レンズカバー時 22.6)(単位:mm)、質量は136gが152gに。ほんの少しだけ、サイズアップしているようだ。

最後に。μ1050SWが登場しても、SWシリーズのフラッグシップは依然μ1030SWであることは変わらないので、一安心。

一方気になるデジタルSLRの方は、E-3とE-520の中間に位置するモデル、発表の臭いがしてきた。

参考:Olympus America

26日正式発表:「μ(ミュー)1050SW」 新開発「トン♪トン♪操作」搭載、衝撃、水、寒さに強いコンパクトデジタルカメラ「μ 1050SW」新発売

※ 正式発売されたμ1050SW。カラーはブラックの代わりに、ピンクが加わっています。

2008/08/25

ユーコン再訪 -E-3でリベンジの旅-


州都ユーコン、8月29日から9月9日まで再訪です。ユーコン訪問は2年振り、この冬は・・・この春こそ・・・と思いつつ、2年が過ぎました。

前回の時はα-7D、氷河キャンプでは帰国後にパソコンで写真を見て愕然、雪景色に重なるゴミを悔いたものです。

その後、α100、30D/40D(CANON)、そしてE-3に落ち着いた。その前に使ったE-510が思いの外良かったのも大きな理由だ。

最速を誇るAF、防塵防滴、ダストリダクション、その後無理して手にしたレンズ群、そして好意でお借りした頼もしいレンズ群。今回は頼もしい相棒が揃っている。

もっと完成度の高い、いや、満足度の高い写真(自分が納得できる写真と、第三者の目は違うと思う)を画像に切り取りたいと思う。


ホワイトホースはアウトドアフリークにとっても特別な場所。本屋さんの前のひとこまですが、旅する人ならばこんな気持ちが分ると思います。今の自分は、ワクワクソワソワ、こんな感じです。

ホワイトホースの今の気温は、7℃。

今年は意外と寒さも早いようで、狙いの紅葉も早く訪れそう。今年は、もっと深く、もっと奥に。表面を通り過ぎた前回より、もっと入り込んで行きます。

寝袋、テントを持って徒歩で山奥に。違った景色、違った瞬間を狙います。寒さ対策の装備を充実すべく、アウトドアグッズをひっくりかえし、準備を進めています。

E-3でどんな写真が撮れるのか、ハクトウワシ、熊、オーロラ、紅葉、極北の風景。リベンジです!

2008/08/24

ユーコンでも飛ぶ! -歩いて登ってひとっ飛び-


昨日は、タヒチで飛んだ気分になってもらったので、今日はカナダ・ユーコン準州に招待しよう! 
ホワイトホースにも、数人のパラグライダー愛好者が住んでいる。日本のエリアと違い、自分たちで飛べる場所を見つけて飛ぶ。時には車でアクセスできる場所もあるが(そんな場所は大体アンテナとか風車が建っていて、管理道路がある)、徒歩で歩く場所もある。

アラスカハウイエイ沿いのこの場所、Jake's conerと彼らは呼ぶ。この谷沿い、つまりアラスカハイウエイ沿いに飛べば、帰りはヒッチハイクで戻ってこれる。


一汗かいて、熊にも注意しながら、テイクオフに到着。天気図を見ながら、ある程度の風向きは予想できているので、無駄骨になる確立は・・・低い。(低いと言うことは、たまにあるということ?)

案の定、良い風が吹いている。後ろに見えるのは、アテリン湖でユーコン川の源流との説もある。


その気になれば、周囲に飛べそうな場所はたくさんある。同じような広大な自然を持つアメリカでも、同じようなイメージを描いたが、実は飛べそうな場所はあっても、管理されていて飛ぶことは難しい。特に飛んでみたくなるような素晴らしい場所(例えばグランドキャニオンとか、モニュメントバレーとか)は、完全にNGだ。ここユーコンは、そんなつまらないルールは一切無い。というより、それを管理するような人間が居ないだけなのかも?

管理されていない場所で遊ぶということは、良くも悪くも、全てが自分に降り掛かってくる。それが、厳しさでもあり、楽しさでもあるのだ。

2008/08/23

夏は暑い方が良い! -青い空と青い海-

今年の夏は異常に暑いと思っていたら、今日は寒い! なにやら10月並の気温だとか。夏の恒例、台風の直撃というのも今年はゼロ件。どうなっているのでしょうね?

余りにも寒いので、今日は暖かい南の島の話。南太平洋の島国、タヒチ島。実は正式名称はタヒチではなく「フランス領ポリネシア」、大小118の島、5つの諸島からなる総称。その中心的な存在が、タヒチ島だ。

1880年、当時の王ポマレ5世がフランスの併合に署名しフランスの保護領に。1957年にはフレンチポリネシアと正式に命名されるも、フランスの海外領土の道を選んだ。フランスにとって核実験地としての価値があったが、1992年の核実験中止宣言により重要性は低くなり、徐々に影響力を弱めようとしている。
難しい話は抜きにして、タヒチでもパラグライダーができる。タヒチヌイ(大きい方の島)には何カ所か、飛べる場所があり、一番便利なエリアは、西海岸のホテルメリディアンの近く。

タヒチ島の山は結構切り立っているので、コンディションが良くなれば結構楽しそうだ。この日は海抜600mのテイクオフから離陸した。そのまま海上に出て、珊瑚礁の上を飛ぶ。時々鯨の群れが泳ぐのを上空から見かけるそうだ。北西方向を見るとメリディアンの向こうにモーレア島が見える。

着陸は海岸へ。ところが海の満ち引きで、砂浜が殆ど無くなることもあるようなので、満潮時には要注意だ。余り海を意識し過ぎると、パラグライダーが木に引っ掛かってしまうこともある。

2008/08/22

クルアニ氷河の玄関 -交差点の町 Haines Junction-


ホワイトホースからアラスカハイウエイを西に140km、ヘインズジャンクションという小さな町がある。アラスカ州のヘインズに向かう道と、フェアバンクスに向かう交差点。シンプルで飾り気がない、ダイレクトなネーミングだ。

この町が目的で訪れることは少ないが、旅の中継地として、或いはクルアニ氷河へのゲートウエイとして便利な町だ。数件のモーテルとレストラン(美味しい焼きたてのパンも食べられる)、クルアニナショナルパークのビジターセンターなどもある。

周辺にはミニトレイルも整備(写真は「Dezadeash River Trail」)されているので、気軽にハイキング(それでもベアースプレーは必携)が楽しめる。少し歩けばこんな素晴らしい景色が待っている。ずうっと眺めていても、全く飽きない風景だ。

ところで、交差点。テレビで見た知識だが、「人生にはかならず右か左かの判断を迫られる時がある。普通は楽な方を選んでしまいがちだが、敢えて厳しい方を選ぶようにしている」と言うようなコメントを桑田真澄さんが語っていた。肘にメスを入れたり、メジャーに挑戦したり、一見無謀とも思える彼の行動が理解できる。

交差点は道が出会う場所、分かれる場所でもある。人と人とが出会う場所でもある。そして新しい何かが始まる。僕が時々「CROSSROAD」を名乗るのは、そんな意味が込められている。


ジャンクションから少し中にはいると、自転車やカヌーなどのアトラクションを提供してくれるショップもある。(少し中に入って、突っ込んだ付き合いをすると人生は面白い)
もちろんガイドもOKだ。
ショップ(Paddlewheel Adventures)の看板は、やはりカリブーの角だ。こんな風景を見慣れてしまうと、自宅の玄関にも飾ってみたくなる。日本の町中で見たら、かなり目立つ看板になるだろうが、自宅の玄関には似合わないだろうな・・・。

2008/08/21

サーモンが美味しい季節になりました -ヘインズの熊さん談-


サーモンが遡上するこの季節、一年で一番美味しい思いをしているのは熊さんたちだろう。撮影で訪れたアラスカ州ヘインズ郊外のチルクート湖に続く川辺には、産卵を終えたサーモンの死骸が無数に浮いていた。
ところが、熊さんはそんな古いサーモンには目もくれず、新鮮なサーモンをひたすら狙い続ける。おこぼれをハクトウワシやカラスが狙う。それらの光景を、僕らは喜んで撮影する。
斯くして、ヘインズでは何とも不思議な連鎖が起こるのだ。


http://www.panoramio.com/photo/13332703

朝からシトシトと雨が降る湖。山には霧が掛かって、何とも不気味な雰囲気を醸し出す。周囲には熊狙いの観光客がいるから一人じゃないので心強いが、もし、ここにひとりぼっちだったら、どんなに気持ちが良いだろう!

http://www.panoramio.com/photo/13332705

ヘインズに向かう途中、湾の横に不思議な物体を発見。車を止めて近寄ってみると、ぐるぐる回る水車に、片っ端からサーモンが引っ掛かって、自動的に籠の中に落ちていく。兄さんが、近くで見ながら、時々引っ掛かったサーモンを取り出しては、籠の中に入れていく。

サーモンの種類はよく分からないが、この季節に取れるサーモンは美味しくないので、ドッグフードに加工されるとか・・・。本当?

2008/08/20

「EISA AWARD」受賞おめでとう!-コンデジの範疇でμ1030SWは語れない-

昨日の「EISA AWARD 」ネタで、もう一つ。コンデジのµ 1030SWが、「EISA AWARD ヨーロピアン ウルトラコンパクトカメラ 2008-2009」賞を受賞している。

受賞理由は“「オリンパス µ 1030SW」は、近年で最も興味深いコンパクトカメラのうちのひとつである。優れた撮影性能はもちろん、防水機能や対落下衝撃機能など、日常のあらゆる場面で使える高い耐久性を併せ持っている。「µ 1030SW」の持つ最も印象的な特長は、優秀な測距性能、正確な色再現、そして、焦点距離28mm(35mm判換算)から始まる折り曲げ式ズームレンズを採用した初めてのカメラ(注:折り曲げ式ズームレンズユニット搭載のコンパクトデジタルカメラにおいて)であるということだ。また、このカメラなら、少ない光の下でも、あるいは、他のカメラでは通常は空が白くとんでしまうような高コントラストの状況下でさえも、きれいに撮影することができる。”(EISA)・・・オリンパスのニュースリリースより

魅力の全てを言い尽くしている! 実は前々から気になっていたμ1030SWだったが、7月末に購入していた。
話は変わるが、オリンパスのコンデジは長い付き合いだ。初めて購入したデジカメはCAMEDIA C-420L、そしてCAMEDIA C-2000 ZOOM、CAMEDIA C-5050 ZOOM、CAMEDIA SP-350、μ-mini DIGITAL S・・・と使用してきた。デジタル一眼を購入してからはコンデジの出番は激減したが、常にカメラバッグの中には忍ばせている。

いままで購入してきたコンデジとμ1030SWは、全く別物。カメラとしての基本的な能力は同じでも、その可能性が違う。このサイズの中に、防水、防塵、耐衝撃能力を収めただけでなく、内蔵した圧力センサーを利用して高度表示が出るのも楽しい。LEDライトを独立で点灯できるので、簡単なライトとしても使用できる。スイッチをオフ時でも機能するアラームや、時間確認機能、海外旅行に便利なデュアルタイム・・・これでもかという機能が盛り込まれている。

ここまでやれば、ライバルなしの唯一無二な存在だ。スーパータフなアウトドアグッズとして、カメラ屋の店頭よりもアウトドアショップがよく似合う。 もうコンデジの範疇でSWシリーズを語ってはならない。

http://www.panoramio.com/photo/13301422

μ1030SWで我が家の猫を撮影。コンデジを使用すると、ホールド性や手ぶれ補正機能、レンズ性能など、いかにデジタル一眼の能力に助けられているのがよく分かる。しっかり持って、ブレを押さえた撮影、基本中の基本に立ち返って撮影すればコンデジだって充分な画像が得られる。

SWシリーズは、現行のμ1030SWで完成の域に達した。今後、どんな進化で僕を驚かせてくれるのか、とても楽しみだ。

2008/08/19

「EISA AWARD」受賞おめでとう!-E-3だからできること-


愛用のオリンパスE-3が、「EISA AWARD ヨーロピアン アドバンスド カメラ 2008-2009」賞を受賞した。EISA(European Imaging & Sound Association)とは、ヨーロッパ20カ国のカメラ、映像、オーディオなどの専門誌50誌から構成される団体で、毎年優秀な製品や技術を表彰している。

受賞理由は、“「オリンパス E-3」 は、使い心地が良く、しかも、高いレベルの防塵防滴機構を備えた頑丈なカメラである。「E-3」は、手ぶれ補正機構やダストリダクションシステム、そして可動式の背面液晶パネルによるライブビュー撮影など、実に効果の高い機能を有している。だが、何よりも重要なことは、その高画質と使い勝手の良さに深い感銘を受けることだ。「オリンパスE-3」は、プロフェッショナルの厳しい要求に完璧に応えている。”(EISA)・・・オリンパスのニュースリリースより

良く分っていらっしゃる! そして、製品を客観的な目で見る姿勢が素晴らしい。例えば、日本ではマイナーな存在のマツダは、欧州では高い評価を受けている。ブランドイメージが優先する日本では、「良い物=売れる物」とは限らない。あり得ない話だが、マツダ車がトヨタマークを付けて発売したら、間違いなくバカ売れするに違いない。

などと考えていたら、面白いことに気が付いた。トヨタ・日産がキヤノン・ニコンとするならば、ホンダがソニー、三菱はペンタックス、マツダはパナソニック、オリンパスは独創的なもの創りへの姿勢が通じるスバルだろうか。

上の写真はE-3/12-60mmを使用し、ヘリの強烈なダウンウオッシュによる水飛沫と砂埃の中、びしょ濡れになりながら撮影した。マイナスばかりを指摘する日本人は、素直に誉めることができないけど、僕は心から有り難うと言いたい。「防塵防滴、ダストリダクションなど、撮影シーンを広げてくれて有り難う!」と。

E-3なら、こんなこともできる。

雨の降る日に、ブーツの防水性を表現したかった。E-3を三脚に固定し、自分はブーツを履いて水たまりに足を突っ込み、飛び散る水を作る。可動式のモニターは自分側に向けアングルを確認しながら、マニュアルフォーカスでリモコン(RM-1)撮影。雨でずぶ濡れになりながらも、安心して撮影できた。

今までならば、少なくともブーツを履く人とカメラマンの2人が必要だが、E-3ならば一人で簡単に撮影できる。

改めて言おう、「撮影シーンを広げてくれて有り難う!」

2008/08/18

古いまんまの街でタイムスリップ -ドーソン・シティ-


ドーソンシティの直ぐ横を流れるユーコン川には、橋が架かっていない。その代わり、小さなフェリーが24時間運行している。時刻表はないが、頻繁に往復しているので少し待てば簡単に乗船できる。そして料金は無料だ。前回の「トップ オブ ザ ワールド ハイウエイ」は、フェリーを降りてから始まる。

冬期、ユーコン川は完全に凍ってしまう。人々はその上を徒歩やスノーバイク、車で往来する。そして氷が溶けるとフェリーは運行を始める。しかし、完全に凍りきらない一ヶ月間だけ、川向こうにの住人は孤立してしまう。この間を過ごすために大量の日用品を買い込むか、街側に借りの住まいを設ける。

橋を建設する計画も無いことはない。しかし、費用や住民の負担、架設場所など、問題は多い。


さすがにこの建物には人は住んでいないが、歴史的建造物に指定されている。こんな建物がドーソンにはゴロゴロしている。道は未舗装の道で、建物の前にキャットウォークが張り巡らされている。まるで西部劇のひとこまのようだ。
永久凍土の上に建っているので、舗装しても常に修理をし続けなければならない。温暖化で永久凍土が溶け始めたら、泥濘だらけの街になってしまうのか?


ドーソンにとって観光は貴重な資源、だから古いスタイルを大切にしている。街で見かけた観光スタッフの女性も、こんなノスタルジックな衣装を着ている。ホテルやカンカンショー、カジノなども、むかしのままも面影を残す。まるで、タイムスリップしてしまったような、不思議な街だ。

2008/08/17

世界で一番の道 -トップオブザワールドハイウエイ-


『TOP OF THE WORLD HIGHWAY』、カナダ・ユーコン準州のドーソンシティからアラスカ州の国境まで続く106kmの道だ。標高1,100km前後の連なる山の稜線を走る。

右も左も、眼下に山々が広がり、稜線の上をどこまでもハイウェイが延びていく。この景色の中を走って「なるほど!」と納得した。確かに「トップオブザワール」な気分になってくる。


アラスカを目指す旅人の殆どは、最短距離のアラスカ・ハイウェイを利用する。時は1942年、日本軍の真珠湾攻撃を受け、アメリカ軍は北方の守りを固めるために僅か8ヶ月でアラスカ・ハイウェイを完成させた。現在でも重要な、そして唯一の陸路となっている。

従って、ドーソンシティ経由でアラスカを目指す車は少なく、交通量もさほど多くはない。すれ違う車も僅かだ。

2008/08/16

川の流れに身をませ -ユーコン川でカヌー-


時の流れに身をまかせ~と歌ったのは、アジアの歌姫、テレサテン。こんな鼻歌もできてそうな、心地よい時間。ユーコン川のカヌーだ。

ユーコン川は、カナダ・ブリティツシュコロンビア州、ユーコン準州、アメリカ・アラスカ州を経て、ベーリング海に注ぐ3700kmの大河。ホワイトホースで半日カヌーを楽しんだ。アウトドア・アクテビティだから、当然細心の注意は必要だが、生死を分けるような大冒険ではない。ロケーションで尻込みするかも知れないが、その気になれば誰にでも楽しめる。

パラグライダーで上空から見ると、全く違った景色に見える。一方、カヌーは視線が川面に近いので、見上げるような視線になる。すると見慣れた風景も、ひと味もふた味も違って見えるから面白い。

見る角度で全く違った印象を受ける。う~ん、これって仕事や普段の生活でも同じこと。違う角度、違う考え方、柔軟に、積極的に、見方を変えることって大切だよね。


カヌーで難しいのは、前後2人の呼吸。2人の息が合わないと、なかなか真っ直ぐ進まない。後ろの漕ぎ手がやさしく合わせて、導びく。前の漕ぎ手からは、それが見えないから面白い。がむしゃらに漕ぎ続けても疲れてしまうから、時にはのんびり流れに身をませて!

只今、ユーコンは最高のシーズンの真っ最中。今頃、あの快感を味わっている人がいると思うだけで、ソワソワ、ワクワクしてくる。

2008/08/15

地球の色 vol.3


僕が夕日好きなことは以前にも書いたが、美しい夕日は何とも平和になれる一瞬だ。カリブー大接近の興奮やジャコウウシに出会えない焦りも、夕日と共に消えていく。

手前に写っているのはカリブーの頭部の骨。映画「ラストトラッパー」でも、ログハウスにこの骨(角)が飾ってあったっけ。町中を歩いていても、頻繁に見かける。この大地にはよく似合っていて、持ち帰りたい衝動に駆られるのだが、日本じゃ似合わないだろうな・・・。

http://www.panoramio.com/photo/12251180

美しい夕焼けの翌日、ホワイトフィッシュ湖畔に来て2回目のオーロラ日和。空がまっふたつに割れ、渦巻く光のカーテン。この迫力を、なかなかカメラに治めることができない。わざわざ撮影に出かけても、オーロラが出るとは限らない。さらに、オーロラの強さも様々。いっそ移り住んでしまいたいとも。だからこそ、填ってしまう魅力がある。

でも、本当の楽しみ方は、カメラをほっぽり出して、大地にひっくり返ってじっくり見いる。これに尽きる。

2008/08/14

スイマーを襲う飛行機 -オルデニズの海-


トルコの南、観光地のフェテエの更に南、小さなオルデニズという村。オルデニズは「死んだ海」つまり凪いだ静かな海の意味がある。この海の上をパラグライダーで飛ぶ。海上1000m以上、これだけで、極楽気分だ。

ある日、いつものように山頂から飛び立った。すると足に下を1機のセスナが通り過ぎていく。フライト中のセスナの上を拝めるなんて滅多にあることじゃない。

カメラのファインダーを覗いて、追いかけた。飛行機がスイマー2人を追いかける・・・不思議な光景が切り取られた。


高度1000m以上あると、高さの感覚が無くなる、特に対象物がない海上は尚更だ。のんびりフライトしていると、海岸に帰る高度が無くなってしまう。一日、海岸で空を見上げていると、海に降りてしまうパラグライダーを目撃することができる。

もちろん救助の船が待機しているので、安心なのだが。

http://www.panoramio.com/photo/13107495

フライトしながら飛んできた山を見る。丁度自分の目線に薄い靄が掛かっているのが分るだろうか?

この境界の上下で温度が逆転していて、地上から上げてきたのではこの層を突き破れない。

2008/08/13

天空の島・・・ -ノースウエスト準州の大地-


この夏、耳から離れない旋律がある。「ポニョ、ポニョ~ポニョ」、かなりインパクトがある。方や「ポッ、ポッ、ポッ~」という歌も然り。単純なだけに、気が付くと口ずさんでいたりする。
ご存じの通り、ポニョは「崖の上のポニョ」の主題歌、宮崎映画の最新作だ。ストーリーは全く知らないのだが・・・。

宮崎映画の中で自分が付いて行けたのは「風の谷のナウシカ」「魔女の宅急便」「紅の豚」、そして「天空の城ラピュタ」、いずれも空、風、飛びを題材にしたアニメ。飛ぶ事への夢、情熱、自然に対する愛おしみを上質に描いた作品だ。

ホワイトフィッシュ湖からの帰路、湖に浮かぶ小さな島、湖面に写り込んだ青空が美しかった。その中の小さな島だけを切り取った。まるで空に島が浮かんでいるよう。ふと「天空の城ラピュタ」を思い出した。


http://www.panoramio.com/photo/13072233

太陽が西に傾く中のフライト。周囲には僕らの小さな水上飛行機以外は誰もいない。ノースウエスト準州の大地が西日の反射を受けて、木々や湖、色彩豊かな大地をより鮮やかにに見せてくれた。

2008/08/12

ホワイトフィッシュ湖で出会った動物たち -シグマAPO50-500mm/F4-6.3-


圧倒的な大きさのツンドラの大地、そして滅多に会えない動物たち。出かける前、もっと簡単に動物の写真が撮れると思っていたが、完全に期待は裏切られた。昨年訪れたホワイトフィッシュ湖での話だ。

キヤンプに到着後、キャンプ周辺の散策に出かけた。ガイドのテリーが先導して、周辺の案内、地形の特徴、方向を失ったときの帰着方法などのガイダンスを受けた。小一時間歩いただろうか、小高い丘の上に鳥影を発見、ハヤブサだ。静かに静かに、近づいていく。

カメラは望遠用に手に入れたE-510に、シグマの50-500mmを装着。こんな時でも、強力な手ぶれ補正のお陰で三脚は必要ない。10枚ほど撮ったところで、僕に気が付いて飛び去った。


http://www.panoramio.com/photo/13017608

今回の旅は、カリブーとジャコウウシに会うのが目的だ。ボートに乗って湖の対岸に渡り、見渡す限り何もない大地でひたすら待つ、待つ、待つ・・・。遠くの方に黒い点が動き出し、徐々に近付いてくる。小さな丘の影に隠れて、その様子を伺う。

この緊張感、結構癖になる。約一週間の滞在だったが、ジャコウウシ(牛の名が付いているのに実はヤギなのだ)には会えずじまい。帰国後、居残ったアメリカ人からCDが届いた。そこにはしっかりジャコウウシが写っていた。

余談だが、その人物はニコンのD300を使用していた。個人的には機械的なニコンのシャッター音は好きだが、意外と遠くにいても良く聞こえるのだろう。カリブーが気が付くのは決まってニコンが登場した瞬間だったりする。


彼らカリブーにとっても、僕にとっても最初で最後の出会い。傍らを通り過ぎていくと、北の方を目指して去っていった。

2008/08/11

絵に描いたような・・・-Fort smithの風景-


カナダ・ノースウエスト準州東部のホワイトフィッシュ湖畔キャンプ、迎えの飛行機が天候の都合でキャンセルになったお陰で、知らない街を訪れるチャンスが到来。それがアルバータ州との州境にある町、フォートスミスだ。

オーロラ鑑賞では準州都イエローナイフが定番と前回描いたが、ここフォートスミスはオーロラベルトの真下に位置しているので、観察地としての条件はこちらのが上だ。オーロラには、太陽風の状態によって数段階の発生予報があり、研究団体などが公開している。僕がチェックしているのはアラスカ大学のサイト、数字を見てはそわそわしている。この夜、頭上に爆発するオーロラを期待したが、念願叶わず。久々のベットの柔らかさを満喫した。

街を散策していると、写真のような家を発見。まるで絵葉書のような完璧なシーン、思わずシャッターを切った。短い夏を謳歌するような風景だ。

http://www.panoramio.com/photo/12984441

方やこんな寂れた風景も。最近のガソリン高で廃業するガソリンスタンドは日本にも多いが、この廃業は別の理由だろう。道を歩いていても、滅多に人に出会わない。道行く車も心なしか少ない。人口2,300人ほどの小さな街では、商売も大変だ。

http://www.panoramio.com/photo/13016203

イエローナイフまでは約300km。

翌日、郊外にある空港から飛行機に乗った。予定ならばルーツェル・ケイ経由の帰路だったが、ひょんな事から約350kmの遠回り、いろいろな事がある旅は楽しい。